チュニジアの結婚式
1999年7月後半。
私達はブルギバのサマ−スク−ルを放棄し、日本から来た友達と猫を見捨て
スファックスへと向かった。
チュニジア人女性の結婚式に招待されたためだ。
チュニジアの結婚式って一体どんなものだろうか。
そんな思いで、いっぱいだった。しかし、現在あまり詳しく覚えていない。
(だって3年も前なんだもん)
とにかく、疲労し、そして、楽しかったことは覚えている。
今回は、今でも覚えている印象深かったシ−ンを紹介しようと思う。
1脱毛
皿の上に、何だか異様なまでも伸びる甘そうなもの
(蜂蜜だったか、砂糖だったかに何かを混ぜるんだっけ?)
が置いてあった。食べ物なのか・・・それとも・・・。
すると、老婆がそれを花嫁の体にくっつけた。
くっつけたと思うと勢いよくはがす。
そうやって、花嫁の全身の毛を抜いているのだ。
肌がすべすべになるらしい・・・。
とにかく白くなることに気合を入れなくてはいけないらしい。
お風呂屋さん(ハンマ−ム)へも女が大人数で行き
花嫁を祝いながらも磨き上げる。
花嫁はどこの国でも大変だ。

2ヘンナ
ヘンナは花嫁の足や手にする化粧のようなものだ。
花嫁の好意により、私達もヘンナ係の老婆達にしてもらった。
これが、たまらなく熱かった。
黒いロウ状のもので手に模様を書いていく。
たまらなく熱いので手を引くと、ぐいっと引っ張り返される。
まさか、日本人にヘンナをするとわねぇ〜なんて言いながら・・・。
そして、次に老婆は私達に驚く技を見せた。
なんと、口の中にヘンナをこねた物を入れた後、私達の手に貼り付けたのだ。
口の中はヘンナで赤くならないのだろうか・・・。
しかしながら、なんということを平然とするのだろうか。
ヘンナを手に貼り付けた後、手袋をされた。このまま朝までいなさいとのこと。
トイレは?顔は?洋服は?私達は自らでは何もできない状態で放置された。
その後、友達に大事件が起きるのだが、きっとここに書くと殺されるのでやめておこう。
とりあえず、私達は身動きをとれぬまま一夜を過ごした。
で、出来上がったのがこれ。

最初見たとき、どうしようかと思った。
異様な匂い、すごい色。
一体いつになったら取れるのだろうか・・・・。
結構ずっと私達の手は色づいたままだった。

3お金

部屋に音楽を奏でる老婆が現れた。
そして、親戚が集まり皆がお金を花嫁達にふりかける。
あげるのかと思いきや、再び回収に来る。
で、皆「いくら出したのに、これだけしかないわ!」とか言って
隅で喧嘩をしている。
何だかわけがわからない儀式だったが
「将来、お金に困らない」と言う意味があるらしい。
このお金をもらえる地域もあるらしいがここでは違った。
(ここの町は、ケチが多いからよ)と
花嫁は小声で言っていた。

4結婚式
5日間くらい結婚の儀式をしていたように思う。
記憶が曖昧なのでよくわからないが
とにかく日本のように1日じゃ終わらない。
とりあえず2日間は、結婚式だった。
1日目は野外結婚式。

帽子も首からかけているのも全てチュニジアの紙幣だ。
これが、ス−スの民族衣装。
重そうだか素敵だった。 皆が集まる祝い事でするといえば、ダンス。
そう。オリエンタルダンス。
日本人と言うだけで、皆が一緒に踊ってと言う。
ちなみに、深夜2時までは、大音量で騒いでもいいらしい。
もちろん2時まで、皆踊っていた。2日目の結婚式は白のウェディングドレスだった。
日本の披露宴のような感じの式。
違うところといえば、やはり踊るとこだろう。
また、皆と共に踊ることになったのだが、この日は・・・
舞台の上まで引きずりあげられた。
おじさんリ−ドでオリエンタルダンスを踊る羽目になった。
そして、私は意識を失いかけるまで踊らされた。
これ以上踊ると、窒息死しそうだと思い
「もう無理」と言った。それでも、踊ろうとしたおじさんは、
おばさん(妻だろう)にこの子は、もう無理よ!と怒鳴られていた。
助かった。
当然ながら、翌日筋肉痛になった。
だけど私達は、この結婚式でダンスの味を覚え、チュニスに戻った後
ヒ−ラの元へ習いに行くことになる。
2002年8月
 
チュニジアの結婚式
(番外編)
1食事
毎日朝、昼、晩と食事を頂いていたのだが、
なぜか、必ずハエが入っていた。
最初は、嫌!汚い!と思っていたのが、だんだん慣れてくるから恐ろしい。
ハエが入っているなど当たり前のことなのだ。
食べていてもどんどんス−プの中へ飛び込んでくる。
ハエ達を軽くよけてお食事を頂く。
私達、これから先どこででもやっていけると思った。

2子供
花嫁宅には子供が、多かった。
どこの子やら、誰の子やらさっぱりわからなかったが、子供は親切だった。
言葉の通じない私達にツケでアイスクリ−ムを奢ってくれた。
8歳の子供に奢ってもらっていいのだろうか、という疑問を残しながら
「ありがとう」と言って食べた。パンダかクマの形をしたアイスだった。
しかし、私はもらった直後、一瞬の気の緩みからか
それを、落とした。
奢ってもらったくせに、さっそく落としたのだ。
8歳の少女は、彼女が食べていたアイスを私に手渡してくれた。
「これ食べな。」
なんという優しい子供だろうか。私はその心だけ頂いた。
さすがに8歳の子からアイスを頂くわけにないかないだろう?
しかしながら、子供が大嫌いな私にとっては衝撃的な出来事だった。
さすが、神の元で育っただけあって心が天使のようだ。

3子供の悪戯
しかし、この天使もおてんば天使だったのだ。
で、私達3人の中の一人を誘拐した。
誘拐といっても向かい家だったのだが。
彼女は無理やり子供達に連行され、別宅に移された。
何時間かして、解放してもらった彼女は、怒っていた。
いつもの優しい顔が、少々切れ気味だった。
一体、何をされたのだろうか・・・。それから、私達がマスカラをぬるのを見たおてんば天使は
自分もやりたくなったのだろう。
母親の化粧室へ行き、様々なペインティングをして
私達の前にやってきた。
で、その子の姉が登場し泣かされていた。
どこの国でも姉が強いのだ。また、このおてんば天使は、8歳にしてかなり色っぽい。
私達の前でダンスを披露してくれたりもした。
とにかく、ここにいる間私達とよく遊んでくれた。
また会いたいなぁ〜。

4警察
3人の日本人が歩いていると目立つ。
ということで、警察に捕まった。
せっかくの結婚式なのに、新婦の父の立会いのもと警察署へ。
パスポ−トを見せ、ビザの確認をし、私達は自由の身となった。
歩いてるだけで怪しいと思われるなんて
ひどすぎやしないだろうか?5虫
このス−スで、3人の中の一人が虫にかまれた。
何だかわけのわからない虫に。
これが、驚くくらい長引いた。
日本へ帰ってきてもなかなか治っていなかった。
あの虫なんだったんだろうね?
本人に聞くと現在も治ってないそうです。
2002年8月
 
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